アマチュア無線技士など無線従事者の養成課程講習会の認定施設者が一般に解放されてから結構時間が経つが、今どれくらいJARD以外の認定施設者が存在するのか調べてみた。以下のサイトの「養成課程一覧」に掲載されているが、これは平成25年4月1日から同年6月30日までに認定されたものであるから、これ以外の期間に認定された認定施設者が他に存在する可能性がある。
http://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/operator/oai/index.htm
これによれば以下のとおりである。
認定施設者/地域/資格
特定非営利活動法人ラジオ少年 北海道 3アマ、4アマ
株式会社キューシーキュー企画 関東、近畿 3アマ、4アマ
京都アマチュア無線振興会 近畿 3アマ、4アマ
特定非営利活動法人クリスタルテック 近畿 4アマ
特定非営利活動法人ラジオ少年はある意味有名であろう。一般開放後最初にアマチュア無線技士の養成課程を開始し、しかも青少年の受講料はJARDの受講料よりかなり安価に設定した。このNPO法人の代表者は当時JARL理事・北海道地方本部長(理事ではないが現在も北海道地方本部長)であり、当時JARLとJARDの会長は同一人物であったこと、養成課程講習会の受講料がJARDの主たる収入源であることから、開始した当初は極めて風当りが強かったであろうことが想像される。
株式会社キューシーキュー企画も代表者がアマチュア無線界では著名人であるとともに、JARLのホームページに広告を載せていることからもよく知られているだろう。うわさでは1アマと2アマの養成課程講習会を行いたいらしいが果たして実現するであろうか。
京都アマチュア無線振興会は全く聞いたことがない。ホームページもなくネット上の情報も少ない。社団局を持っているようである。名称の頭に何もないということは任意団体なのであろう。任意団体ではいろいろ活動に支障や制約が生じることがあるのではないかと思われるが、任意団体で行うことができる程度の活動をしている団体ということであろうか。養成課程講習会についてもその実施をホームページで宣伝する必要がないということであろう。
特定非営利活動法人クリスタルテックも今回初めて知った。この法人はホームページがあるのでこれを見ると、ものづくり教室や無線従事者の養成を通じて青少年の育成を行っているらしい。設立趣旨書、定款、役員名簿などが公開されていないのでよくわからないが、ホームページを見る限りではいろいろ活動しているらしい。
アマチュア無線技士の養成課程講習会の実施者がJARDだけであったときも、JARDの下で開催場所地元の関係者が実質的な運営をしていた例は多くあるだろう。つまり養成課程講習会を始めるための下地はいくらでもあると思われるが、JARDから離れて自ら実施となると収支バランスとか手続きの手間とかいろいろ課題があるのだろう。